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『やがて君になる』は百合漫画好きにおすすめの作品

      2016/11/26

『やがて君になる』という百合漫画が非常に良かったので、1巻を読んだ時点ですが感想・紹介記事を書きました。
この作品は、思春期なのに誰かを「特別」に思うことができずにいる女の子同士の恋愛物語です。
心理描写が丁寧に描かれている百合漫画を読みたい人には、本当におすすめできる漫画です。


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『やがて君になる』の良いところ!

  • 嬉しい人には嬉しい、女の子同士の恋愛物語
  • 心理描写や恋の苦しさなどが丁寧に描かれている
  • 登場人物の表情の変化に惹き込まれる

『やがて君になる』はこんな話!

この作品の主人公である女の子、小糸侑は、ちょっと特別です。
思春期まっただ中の高校生なので、まわりの友だちは恋話ばかりしているのに、侑は特定の相手に対して「特別」という感情を抱いたことがないのです。
そんな侑は、「特別」を知っている人たちのことを羨ましくも思っています。
その様子が冒頭から色濃く表れており、次の冒頭の一文に惹かれる人は、この作品に惹かれるといっても過言ではないと思いました。

少女漫画やラブソングのことばは キラキラしてて眩しくて
意味なら辞書を引かなくてもわかるけど わたしのものになってはくれない

やがて君になる(1巻)3p より

侑は、ひょんなことから自分と同じくちょっと特別な女の子、七海燈子と出会います。
彼女は侑の1つ年上の先輩ですが、誰にもどきどきしたことがないと言うのです。

侑は、「特別」を知っている人を羨ましく思う気持ちだったり、誰かを好きにならないといけないような気がするという悩みを抱えています。燈子なら自分の気持ちの理解者になってくれると思ったのですが、ある理由から燈子は侑に対して「特別」という感情を見つけ、恋をしてしまいます。

「特別」を知らない女の子、小糸侑。
同じく「特別」を知らなかったけれど、小糸侑と出会うことで「特別」を知ることのできた七海燈子。
この物語は、そんなふたりの恋愛物語です。

『やがて君になる』の属性的な特徴!

この作品の属性的な特徴としては、次期生徒会長になるようなしっかり者の年上がデレて、年下がちょっと冷めた感じというところです。
あと、かわいい女の子同士がキャッキャウフフしてるのを楽しむ作品ではありません。
心理描写や苦い部分もきちんと描かれている丁寧な作品です。
同じく百合漫画である『青い花』が好きな人は、この作品も気にいるのではないかな、と思っています。

『やがて君になる』は、登場人物の表情の移り変わりが本当に良い!

みんなが知っている感情を自分だけが知らない、というのは非常に苦しいことだと思います。
そんな「特別」を知らない女の子が主人公なこともあり、この作品では心理描写が非常に重要です。
この作品の何がすごいかというと、その心理描写を登場人物の表情でしっかり感じさせてくれるところだと思っています。

侑は先輩である七海から唐突にキスをされたり、好きという感情をたくさん向けられます。
それでも侑は、七海を特別に思うことはできず、七海との曖昧な関係を終わりにする提案をしようとするシーンがあります。
そのシーンで、今まさに提案をしようとしながら七海の顔を見つめている侑、そして、拒絶されることに少し怯えているような表情の七海、というふたつのカットを挟むことで、「そんな顔されたら侑も折れちゃうよなぁ……」と心の中で頷きながら読んでしまい、ウマいなあと思いました。

一番好きだったのは、おみやげを渡すために七海がわざわざ侑の家にやってくるシーンです。
七海は侑のことを物凄く好きなんだということと、侑はやっぱり「特別」という気持ちがわからなくて、そんな先輩を複雑な気持ちで見つめている。
そんなふたりの関係がほとんど表情だけで伝わってくるんですよ。
1コマ1コマからふたりの気持ちが痛いほど伝わってくるので、どのコマもめちゃくちゃじっくり眺めて、読み終わった時には自然とため息がもれるレベルに良かったです。

終わりに

心理描写が丁寧に描かれている百合漫画を読みたい人には、本当におすすめできる漫画です。
4/26には2巻も発売されるので、これを期に『やがて君になる』という作品に触れてみてはいかがでしょうか。

追記:2巻の感想記事を書きました。

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